1.「商売の根本は正直にあることを日本人は教えてくれた」
日本の商社がアラブ商人と取引を始めて数十年経つが、始めの頃は、
アラブ人は「日本人ほど騙しやすい連中はない」と見てきた。
同じ手口で三井・三菱・住友と3回騙せるというのである。
ところが、しばらくすると日本の商社同士で「あいつは危ない、気をつけろ」と
教え合うようになり、「札付き」という噂が立つと
日本のすべての会社がその人を相手にしなくなった。
長い時間が経ってみると、正直なアラブ商人は日本企業相手の取引を続けて
金持ちになり、従来の騙し合いの商売を続けてきた人は、
今もアメリカやフランス相手の食うか食われるかの商売をしているという。
あるアラブ商人は「商売の根本は正直にあることを日本人は教えてくれた」と述懐する。
そんなことを日本人はわざわざお説教したりはしないが、
取引をするかしないか、という行動で、何よりも雄弁に語ったのである。
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